羽田D滑走路

羽田D滑走路の見学会に行きました。


まずは事務所の様なところで概略説明を受ける。


屋上に上がると、D滑走路が見渡せます。実はここまでは、一般の人が来てもOK。但し、土曜日は屋上に上がる階段もしまっているそうです(日曜は空いている)徒歩だと整備場駅から片道1時間くらいかかるそうですが、車を止めるところがあるかは未確認です。

桟橋式と埋立式の部分があるのですが、まずは、桟橋部からの見学です。


既存の滑走路からD滑走路まで移動するための誘導路。中央の(写真右)が飛行機用で端の(写真左)がメンテナンス車両用。思ったよりも飛行機用は狭い。


通常の誘導路なら脇は芝生だけど、こちらは海。結構怖いと思う。


誘導路の下は空港が使用されるようになったら小型船舶が通れるようになっています。
写真の四角いやつは船が直接杭にぶつからないようにするための物。


滑走路脇の展望台に移動。


ちょうど目の前で舗装工事が行われています。すごい数のホイールローダーが働いています。あと、アスファルトを運ぶダンプもすごい数。東京近辺の重機がかき集められているので周りの工事での確保が大変とう裏話が参加者から出たりも。


舗装は基本的に滑走路、誘導路のみ行います。


ここからの眺めがすごい。何がすごいって、離陸する飛行機が見えるのはともかくとして、向こうの方で着陸する飛行機こっちを向いています。なかなかこのアングルは無い。ちょっとガスっているのと、望遠が足りないのが残念なところ。


桟橋部は、かなり海底深くに杭をうち、その上にジャケットと呼ばれる柱のカバーみたいなものと地面相当の部分をかぶせます。
柱の下の方には腐食防止のステンレスが巻いてあります。ほかにも、チタンを使っていたり、内部を常にエアコンで乾燥させたり、電食(電気を流す方ではなく弱い金属を使う方)を使ったりして、腐食を防いでいます。

いろいろな理由で各部の高さが違っていて滑走路が斜面になっています。
たとえば、桟橋部は今後高さが変わらないけど、埋立部は沈んでいくのでその分高めに作っている。
中央部は、既存の空港と高さが異なると誘導路も斜面になるので、一番低い。
など。もちろん、傾斜許容量の範囲ですが、傾斜が許されることに驚きます。


桟橋部滑走路端。すでに、YS-11などの検査用機体を使っての着陸誘導装置の試験が始まっているので、滑走路端のストライプ(写真左)や、センターライン(写真右)は既に引かれています。
ストライプはセンターには無いんですね。
滑走路の反対側は2.5km以上先で、もやがかかって、良く見えません。


まだ、使用できない滑走路なので間違って着陸しないように×印がかかれています。運用が開始されると、不要になるものなので、後で剥がせるようにシールで作成。長さは約50mあるとのこと。山手線2両半。すべての規模が大きいのでとてもそんなに長い様には見えません。
事情通の参加者によると、運用中の空港で滑走路を増設することは無いので、作成中の滑走路に×印があることも、シールになっていることも、非常にレアケースだそうです。


電気設備の為の配線やメンテ用のマンホール(?)などもあります。


埋立部の滑走路端を見学する前に、接合部をバスの中から見学。
桟橋部と埋立部は構造に違いから、沈降や地震での挙動が異なるので、シャッターの様なフレキシブルな構造になっています。


飛行機の着陸を制御する装置なども既に設置済み。


これは滑走路端のもの。海にはみ出しています。


埋立部端はまだ路盤(アスファルトを敷く前の状態)になっています。よって、センターラインも×印もまだ仮設のもの。


滑走路脇のライトなどは、アスファルトをくりぬいて、取り付けします。早めに設置してしまうと、ホイールローダーなどに潰されてしまうので、アスファルトを敷いてからくりぬくとのこと。

おまけ

空港までの往復のバスからはトンネルの工事(シールドマシンを入れるところ)や、


新幹線の車庫などが見えました。

紹介しきれなかった写真はこちらでどうぞ
http://f.hatena.ne.jp/JIM/t/%E7%BE%BD%E7%94%B0D%E6%BB%91%E8%B5%B0%E8%B7%AF