JAMSTEC一般公開

JAMSTEC横須賀本部 施設一般公開に行ってきました。
到着が遅くなってしまったので、ラボツアーとかサイエンスカフェ The 知Q(ちきゅう)の受付は既に終わっていました。

かいよう体験搭乗とかしんかい2000コックピット見学などを応募してみるもののあえなくはずれ。。


そんなことをしつつ、公開セミナー

「『ちきゅう』で深海温泉の海底下に眠る秘宝を探る」
海洋・極限環境生物圏領域 高井 研

を見る。
海上での苦労話などを面白おかしく紹介など。
観測に出ると、とにかく24時間、測定器を沈めて、引き上げて、サンプルをボトルに移して洗浄して。。と。
帰ってからも取得したサンプルを自動検査器にかけるけど、1時間ごとに手動操作が必要なので、睡眠も銭湯もその1時間内に行う必要がある生活が続くとか。憂さ晴らし(?)に移動日のホテルは自費でリゾートホテルに泊まるそうな。


なはもうふの実演などもありました。
昔は客船とか青函連絡船とかで、飾られていましたが、現在ほとんど廃れてしまっていますが、JAMSTECの運行を委託してる会社では今でもやっているそうです。
研究員の人が昼寝をしようとすると、もうふが綺麗になっていて、かけることができず、ちょと困るとか^^)


人工的に地震の様な状態にするエアガン。
空気が一気に放出します。
船から圧縮空気を送り込んで、弁を一気に開放することで、左の写真の一番左のあたりの穴から高圧空気を放出します。


放出したことで、海面が揺れる。この揺れを海底に設置したこの装置が検出します。
右の写真のドーナッツはバッテリー。
半球のガラス2つを合わせた耐圧容器の中にいれられます。


測定したデータはHDDに保存されます。フラッシュディスクではないの?と思うのですが、以前はDATだったので、これでも新しくなったとか。


測定が終わると、耐圧容器部分を回収する必要があります。で、信号を受けると、電気が流れ電蝕作用でこの装置が溶け、耐圧容器は浮力で浮き上がってくる。
金属部はステンレスだそうです。アルミとかではないの?と思ったのですが、それだと何もしなくても腐食してしまうからでしょうか。



自走式の探査機。


2台の正面のカメラの構造が違うのですが、左のヤツは画角が狭いのでカメラを振ることができる構造。右のやつは、フルハイビジョンのため、まだカメラを振る構造にする事はできないため、固定式だとか。


自走式はどっかにいってしまい、紛失してしまうのが怖いので、発振器やフラッシュ(写真左)、水中で位置を知らせる装置(写真右)などが搭載されています。


小さい方には無いの?と思ったら、内部に搭載されていえるとのこと。



潜水用プールでは、恒例のこれらがスタンバイしていました。
残念ながら、プールは着衣泳の実演でした。何年か前に見たときは、船に搭載している白い救命具が展開されそうだったのですが(時間が無くて展開は見ていない)、今年はそれもなく、残念。


ちきゅうなどの船は運行や実際の掘削などは外部の会社に委託されるのですが、その委託会社のブースで、永遠とドリルとりつけとか、掘削とかの全行程4時間ほどのビデオを流していました。
一般公開でも分からない、運用がばっちり分かる。しかも実際に担当されれている方が随時解説をしてくれる。そんな最高の環境(立ち見だったので辛かったのだけど)で2時間以上も居座ってしまいました^^;


ドリルヘッドの交換作業。
甲板に固定して、上を外して取り替えます。
ドリルパイプなどを延長する際は、上からの支えを一度取り外すので、水面から伸びている下の部分が落っこちないように止めてから上側の支えを外します。この時、うっかり落っこちないように、安全装置な様なものもつけてあります。

ちきゅうの掘削部分の構造はWEBの説明を見るとわかりやすいのですが、
http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/developtech/index.html
船から海底までをつなぐ、ライザー、海底から海底の上の方を固定するケーシング、実際に掘削をするドリルパイプでできています。ライザーは使用しなくても、掘ることはできるのですが、あまり深く掘ることはできません。深く掘るには泥水式の掘削を行う必要があり、その場合、泥の回収をするためにライザーが必要になるそうです。ライザーは搭載量が決まっているので、水深が深い場合は、使用できません。


ケーシングを取り付けるところ。傷をつけてしまうと、そこから腐食してしまうので、布の様なバンドで取り付けします。
ケーシングは一度に太いものを海底に差し込むことはできないので、3段階の太さのものを使用します。深くなるに従い細くなる仕組み。一番海底に近い部分は海水を内部にいれるオープンな掘削をして、以降は、ライザーを使用した泥水式になります。
海底に埋めたケーシングは周りをセメントで固めます。この時、側面が接触すると腐食したりするので、中央にセッティングできるように、ケーシングには赤いスペーサーの様なものが取り付けられています。

写真では分かりづらいですが、右後にある黄色い装置で、ドリルパイプをねじります。人の手入らず。その装置は手前にも挟むようなものがついていて、これは、ドリルパイプを外したときに内部の泥が飛び散るのを防ぎます。


ライザーの取り付け。右の写真は横に置いてあるライザーを持ち上げて取り付けようとしているところ。
ライザーの取り付けは、足元に穴があって、下は海なので、作業員は落下防止のワイヤーを背中につけて作業しています。あと、救命胴衣も。



子供向けのイベントで層状にした砂にストローをさして掘削する体験をやっていました。
青い腕の人は、ちきゅうの本職の方。まわりから、RPMはいくつですか?とかいろいろ専門的なツッコミを受けながら、苦戦中。結果は隣でやっていた、小学生に長さで負けてしましました(笑)

今回はあまり写真を撮らななかったので、本文とほとんど同じですが、その他の写真はこちらです。
http://f.hatena.ne.jp/JIM/t/JAMSTEC